微妙な彼が居る。 付き合っているのかと言われると、そういった口約束はまだ無い。 彼とは平日の夜に時々飲みに出かける。 彼との待ち合わせ。 彼を待ちながら、ぼんやりと暇つぶしにスマホでサイトを閲覧していた。
婚活をはじめた。 知り合いに紹介された婚活アドバイザーの人に引き合わせて貰って、何人かの人と会った。 イマイチ、ピンと来ない。 だんだんと婚活アドバイザーの方の口調が強くなる。
付き合っている彼氏が居る。 彼にとっては他愛もないことだと思う。 それは会社でひどく悩んでいた時だった。 たまたま愚痴と相談と入り混じった話をしていた時に言われた一言。 「あのさ? 俺は笑ってる君が好きなんだ」 以降、彼にはなんの話も出来なくなった。
転勤してきた彼が私の直属の先輩となった。 五つほど年上の人で、彼と二人で一つの仕事を回していく二人三脚のような仕事をここ一年ほどしている。 最初はクールで話しにくい人だと思った。 けれど、仕事は早いし、指示も割と的確で ぬるい優しさはないものの、業務は正直回しやすい。...
会社で飲み会があった。 仕事区切りの打ち上げということで、同じ部署の業務関連者が集まって飲み会となった。 ぶちあけて、とても楽しみだった。 ずっと気になっていた彼と、近づけるチャンスかもしれないと思った。 とはいえ。 一軒目の居酒屋で、重要な席取りに失敗して彼の近くに座れなかった。 彼とはほとんど話せないまま…… これで終わらせちゃダメだ!...
会社のお昼時間に、他の先輩から教えてもらったお弁当屋さんに買いに出かけることにした。 安くて美味しい。 ということで、近くにある公園を横切って、ある人が目に付いた。 営業なんだろうか? それとも、近くの会社の人なんだろうか? 公園のベンチで、のんびりとどこかで買ったお弁当を食べている男性会社員。 最初は「ふぅん」という程度だった。...
会社で仕事をしていた時のこと。 部長と係長がなにやら近くで雑談をしているのが聞こえてきた。 「そんなのさぁ? 適当に花でも買って帰っておけばいいんだよ。女なんて、花さえ渡しておけば機嫌がいいんだから」 「そうですかねぇ?」 「そうだよ。小さいやつでいいからさ」 パソコンを打ちながら、そんなもんかなぁ? なんて思った。...
フラフラと、神社に立ち寄った。 なにか目的があったわけではない。 なんとなく立ち寄って、神社の隅にあるかけられた絵馬が目に入った。 どんなことが書かれているのだろう、と。 ふと、興味を持って見てしまった。
結婚して、三年になる。 ようやく出来たこどもがすくすくと育って、お腹が大きくなりつつある。 それは幸せな命の鼓動。 ただ。 幸せがお腹で育っていくことと裏腹に 不安がどんどん育っていく。 こどもが出来る少し前から、夫とのすれ違いが増えてきている気はしていた。 こどもが出来た時も、どこか喜んでいる節が見えなかった気がする。...
つきあって間もない彼がいる。 初めてのバレンタイン。 絶対に渡そうと心に決めた。 可愛いラッピングも用意して。 「バレンタインの日、会える?」 と、彼に質問をすると 「いや……その日はちょっと仕事で忙しいから難しいんだ」 断られてしまった。 けど……忙しくても受け取るくらいならできるよね? 前日の夜に一生懸命作って、ラッピングを終えて...