結婚式の案内が届いた。
大学時代のに仲良くしていた中の一人で、時々連絡をとっていた子でもあった。
共通の友達は就職を機に県外へ行ってしまったことと、どうしても日程が合わないとかで
「来てくれると嬉しいんだけど、他には知り合いがいないからと思って」
気遣ってくれた友達に、「祝い事だから行くよ」と、参加の意思を伝えた。
(撮影:比良井しほり 撮影機材:DMC-FZ10)
参加してみると、彼女の会社の友人らしき女性と、新郎の友人関係者と職場の人たち。
もちろん知る人は他に居なくて、さてどうしようかという時に
「あなた、どういう関係の人?」
年が近そうな女性のグループに声をかけられた。
「あ。私は大学時代の新婦の友人です」
答えると「私は新婦の会社の同僚なの」と、わらわらと声をかけられた。
「あなた、結婚しているの?」
「いえ……していません」
ふぅんと値踏みするように上から下まで見られた後
「彼氏は?」
「いませんよ」
すると、会社の同僚だと言う彼女は勝ち誇った様に笑った。
「そう。私は彼がいるから無理なんだけど、彼女の旦那さんは結構学歴もいいみたいだし、大手企業にお勤めみたいだから、いい物件が今日たくさん来ているんじゃない? あなた頑張ったら?」
ろくでもない同僚だな。
ため息を噛み殺して、適当に微笑んだあと、さりげなく面倒な同僚らしき人達と距離をとった。
友人が今回結婚する相手は、高校生の頃からずっと長い付き合いをしていた彼だ。
彼と直接会ったことはないが、仲睦まじくしてたのはずっと聞いていた。
ようやく、ゴールということなんだけれど……
新郎新婦入場に拍手で迎え入れながら、先ほどの言葉が頭を回る。
『彼女の旦那さんは結構学歴もいいみたいだし、大手企業にお勤めみたいだから、いい物件が今日たくさん来ているんじゃない?』
嫌な言い方。
でも、それって考えなくちゃいけないことなのかなぁ……
周りを見渡してみたけれど、なんだか自分から声をかける気にはなれなくて
それより、美味しい料理を食べて、飲んで
友達の晴れ姿を写真に納めて……
している……私
このままでいいの!?
友達の結婚式でモヤモヤしてきたら
会いにきてください。
一緒に考えていきましょう!