私の家には、居候がいる。 いや、居候という名前の彼氏なのか 実際のところはよく分からない。 元々は知り合いで。 あんまり邪魔にならない彼の性格もあって、なんとなくつるむ事も多かった。 そんなだからかある日 「仕事辞めて家賃なくなった」 という謎の衝撃的告白と、荷物ひとつ持って家に転がり込んで来た。...
最近、少し家から足を伸ばしたところに新しく出来た小さな青果店があることに気がついた。 時に割高になるものもあるけれど、安く買えるときもあるし、置かれた野菜と果物は新鮮でおいしい。 ズッキーニが安い! これは買わないと! オリーブオイルで炒めて塩だけでも美味しいのよね! あ! キュウリが安い! ーーでも、5本セットだ……。...
つき合って3年 一緒に暮らして2年半の 彼氏がいる。 最初は楽しかった。 一緒に暮らし始めた頃は、このまま結婚するのかななんて思った。 そんなつもりだ、という匂わせも聞いた。 「お前ってどうしてそうなんだよ。出来ない奴だな」 彼とは価値観が違うところはある。 出来ない私が悪い。
そろそろいい年齢を少し越えたあたり。 婚活は敷居が高く感じて 恋活のラフなものを探した。 「ようやく行く気になったんだ。あのね、思う通り完璧な男なんて居ないんだから。適当に目をつむりなさいよ」 と、友達に活を入れられて 悪くはないけれど、なんかなぁと思う相手ではあったものの、 連絡先交換をしたのが、彼だけだった。...
彼とつきあって1年が経過した。 彼からの愛情を感じることもあるけれど…… 毎週末会うのが二人のルーティンになってきた。 迎えに来てくれた車に乗り込む。 彼の家へ向かう中で、お昼どうしようかという話をしながら、 「ねぇ、今度私このスイーツのお店に行きたいんだけど」 とスマホを見せようとすると、 彼は運転したまま見ようともせずに...
最近流行のFPSゲームにはまりはじめた。 動画を見て研究したりするのだけれど、全然まだまだ下手くそだ。 「うまい人と一緒にプレイするといいよ」 と、人に言われたのをきっかけに 『一緒にバトロワ参加してくれる方、募集! 下手くそです。教えてください!』 と、ゲーム内で募集をかけてみたら 『やろうよ。今からいける?』 と、即座に連絡がきた。...
久々に居酒屋に立ち寄った。 会社と家と、日用品の買い出しというルーティンの中で 時々新しい風を入れるように 気分を変えるために立ち寄る、居酒屋。 チェーン店で店員は話しかけてこないし、カウンターがあるから1人でも気楽に飲める。 この日は初めて、見知らぬ男性客と盛り上がった。 何の気なしに話しかけられて...
「俺、結婚したいなって思っているんだよね」 つき合う前に言われた 俺、結婚する気ありますアピール。 年齢も年齢だし…… 数ヶ月の様子を見たら、結婚の話がとんとんと進んで行くのだと思っていた。 彼と恋人になって、一年を経過した。 何故かつき合って以降、結婚の二文字を彼の口から一切聞かない。...
会社の状況が変わって、リモート作業が多くなった。 飲み会はなかなか開催されなくなって。 月に一度はみんなと一緒に会えていた あの人とも会えなくなって―― ふと、突然訪れる孤独感。
『今年は、実家に帰らないから』 と、年末母にメールを打っていた。 結婚、結婚とせかされて そんな時期も過ぎて、むしろ諦められて・・・ 妹が子供を連れて帰るだろう孫中心の実家には、私の居場所が無い。 実家に帰らないつもりでいたので、年末年始に一人で旅行をするつもりで 貯金をはたいて中古で軽キャンピングカーを買った。...