彼との関係は、半年ほど前からはじまった。
一年ほど前に、私が居る支店に単身赴任で転勤してきた。
十近く年の離れた彼だったけれど、直属であるということと、大学が同じだということで親近感も手伝い
何かと支店で解らないことは質問をされ、答えているうちに親密になって……
気がついたら、関係がはじまっていた。
子供ももう下の子が中学生にあがったとかで、
「毎週帰っても面倒がられるんだ」
という彼は、月に一度から二度、家に帰るだけで……
会社の寮ではなく借り上げ社宅ということもあって、土日だというのに彼との日程さえ合えば
彼の単身赴任先の家で
一人掛けのソファに腰掛けて、ぼんやりとテレビを見ることが出来る。
(撮影:比良井しほり 撮影機材:monogram SQ70s)
足元にコロンとソファーを抱えて横になってテレビを見ている、会社の姿とはまた違って見える彼。
時計に目を走らせると、夕方の16時を回っている。
「ねぇ、夕飯……どうする?」
「そうだなぁ……外に食べに行くか?」
彼の言葉に、曖昧な返事をして彼の家の冷蔵庫を開ける。
根菜類が少し、葉物野菜もあって……冷凍室には綺麗に小分けした豚肉が眠っている。
案外、マメに自炊している彼らしい冷蔵庫だ。
「適当に作ろうか?」
「いいの?」
喜ぶ彼の顔を見て嬉しくなったんだけど……
これって、いつまで続くんだろう?
このままで、いいのかな!?
彼の住む家で料理をはじめてもやもやしてきたら
会いにきてください。
一緒に考えていきましょう!