つきあって二ヶ月の彼がいる。
彼と泊まった日の夜、寒波が来て雪が降った。
外に積もる雪を窓から眺めて、外に出る頃には随分と溶けてきていた。
雪が降った翌日は、空気が綺麗な気がする。
「なんか、いいねぇ」
雪でテンションが上がって彼に声をかけた。
彼は両手をポケットに突っ込んで「寒い」とだけ呟いた。
裏道に差し掛かったマンションの入口に、つららを見つけた。
(撮影:比良井しほり 撮影機材:DMC-FZ10)
「見て、すごい! つららができてる!」
流れた水が溶けて凍って、また、流れて溶けて凍って
重ねて重ねて、できていく つらら……
スマホを取り出して撮影していると、背後から声。
「何してんの? 寒いんだけど」
早く車まで行くよ、という意味を含んだ言葉。
でも、だって……
「私たち、こんなふうになりたいなって思って」
時間を重ねて、重ねて……一つの形になっていきたいなって……
彼は口のはしで笑った。
「意味わかんない。不思議ちゃん系? 車行くよ」
歩き出す彼
「うん……」
仕方なく彼の後ろを歩いたけれど、
なんか……この人と時間を重ねることが出来るんだろうか? と……
本当にこの人でいいの?!
彼との会話のズレを感じてもやもやしてきたら
会いにきてください。
一緒に考えていきましょう!