このまま二人はどうなるのかな……

 
私の家には、居候がいる。
 
いや、居候という名前の彼氏なのか
 
 
実際のところはよく分からない
 
 
元々は知り合いで。
 
あんまり邪魔にならない彼の性格もあって、なんとなくつるむ事も多かった。
 
 
そんなだからかある日
 
「仕事辞めて家賃なくなった」
 
という謎の衝撃的告白と、荷物ひとつ持って家に転がり込んで来た。
 
 
最初は数日で出ていくと思っていたのが、いつしか居候。
 
 
家事は割りとしてくれる。
 
時々アルバイトをして自分の小遣いは稼いでいる。
 
たまに、家賃の半分程度を不安定にくれることもある。
 
 
恋人という取り交わしもないまま、体の関係は出来てしまって
 
 
だらだらともう一年を越える
 
 
いったい、これから先どういうつもりなんだろうと質問をしようとすると、いつもはぐらかして背中を向ける
 
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家族分の量と、わたし。

 
最近、少し家から足を伸ばしたところに新しく出来た小さな青果店があることに気がついた。
 
 
時に割高になるものもあるけれど、安く買えるときもあるし、置かれた野菜と果物は新鮮でおいしい。
 
 
ズッキーニが安い!
 
これは買わないと!
 
 
オリーブオイルで炒めて塩だけでも美味しいのよね!
 
 
 
あ! キュウリが安い!
 
 
ーーでも、5本セットだ……。
 
 
一人で五本は結構気合いがいるしなぁ……
浅漬けにして日持ちさせる?
 
 
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私は……このままどうなるんだろう……

つき合って3年
一緒に暮らして2年半の
 
 
彼氏がいる。
 
 
最初は楽しかった。
 
一緒に暮らし始めた頃は、このまま結婚するのかななんて思った
 
 
そんなつもりだ、という匂わせも聞いた。
 
 
 
お前ってどうしてそうなんだよ。出来ない奴だな
 
 
 
彼とは価値観が違うところはある。
出来ない私が悪い
 
 
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妥協って、どこまでしなくちゃならないの?

 
そろそろいい年齢を少し越えたあたり
 
 
婚活は敷居が高く感じて
 
恋活のラフなものを探した。
 
 
ようやく行く気になったんだ。あのね、思う通り完璧な男なんて居ないんだから。適当に目をつむりなさいよ
 
と、友達に活を入れられて
 
 
悪くはないけれど、なんかなぁと思う相手ではあったものの、
連絡先交換をしたのが、彼だけだった。
 
 
 
それから、LINEが届くのはいいのだけれど
 
 
『元気ですか? 今日、ビール飲んだ』
 
『今日は雨だね』
 
『今日は後輩と出張』
(新幹線の写真)
 
『近所の焼き鳥で一人夕飯』
(無駄にアップの串の写真3枚)
 
 
返信をしていないのに、追いLINEがどんどんくる
 
欲しくもない画像がどんどん送られてくる。
 
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私の話はいつも彼の前では空中分解するみたい…

 
 
彼とつきあって1年が経過した。
 
彼からの愛情を感じることもあるけれど……
 
 
毎週末会うのが二人のルーティンになってきた。
 
迎えに来てくれた車に乗り込む。
 
彼の家へ向かう中で、お昼どうしようかという話をしながら、
 
「ねぇ、今度私このスイーツのお店に行きたいんだけど」
とスマホを見せようとすると、
 
彼は運転したまま見ようともせずに
あぁ……昨日、テレビ見てたら旨そうなカツ定食の店紹介しててさ? 近いし、今から行かない?
 
「あ、うん……」
 
 
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ゲームで知り合った人がいるのだけど……

最近流行のFPSゲームにはまりはじめた。
 
動画を見て研究したりするのだけれど、全然まだまだ下手くそだ。
 
「うまい人と一緒にプレイするといいよ」
 
と、人に言われたのをきっかけに
 
『一緒にバトロワ参加してくれる方、募集! 下手くそです。教えてください!』
 
と、ゲーム内で募集をかけてみたら
 
やろうよ。今からいける?
 
と、即座に連絡がきた。
 
さっそく二人で組んでバトルロワイヤルへ向かう。
 
知らない人と野良マッチはしたことがあったけれど、交流しながらというのは初めてで緊張した。
 
ボイチャを付けて、「よろしくお願いします」と言うと
 
『こっちこそ。俺もそんなうまくないけど、頑張るよ』
 
と、思っていたより優しい声が聞こえてほっとした
 
 
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わたし、どうするべきなの!?

 

久々に居酒屋に立ち寄った。

 

会社と家と、日用品の買い出しというルーティンの中で

 

時々新しい風を入れるように

気分を変えるために立ち寄る、居酒屋。

 

チェーン店で店員は話しかけてこないし、カウンターがあるから1人でも気楽に飲める。

 

この日は初めて、見知らぬ男性客と盛り上がった

 

何の気なしに話しかけられて

なんとなく空気感もよくて、会話に乗って。

 

盛り上がった。

 

「次、別の店行こうよ! 俺のオススメがある」

 

二人でフラフラと外に出る。

 

 
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彼は一体どんな気持ちでいるのかしら……

 
俺、結婚したいなって思っているんだよね
 
 
つき合う前に言われた
俺、結婚する気ありますアピール
 
年齢も年齢だし……
 
数ヶ月の様子を見たら、結婚の話がとんとんと進んで行くのだと思っていた。
 
 
彼と恋人になって、一年を経過した
 
 
何故かつき合って以降、結婚の二文字を彼の口から一切聞かない
 
 
しびれを切らしてそれとなく話を振ると、さりげなく話題をそらす彼がいる
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なんだかとても寂しくなってきた・・・

会社の状況が変わって、リモート作業が多くなった。

 

 

飲み会はなかなか開催されなくなって。

 

 

 

 

月に一度はみんなと一緒に会えていた

       あの人とも会えなくなって――

 

 

ふと、突然訪れる孤独感。

 

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私はずっと一人なのかしら。。。


『今年は、実家に帰らないから』


と、年末母にメールを打っていた。



結婚、結婚とせかされて

そんな時期も過ぎて、むしろ諦められて・・・


妹が子供を連れて帰るだろう孫中心の実家には、私の居場所が無い



実家に帰らないつもりでいたので、年末年始に一人で旅行をするつもりで


貯金をはたいて中古で軽キャンピングカーを買った。


お風呂屋さんでお風呂に入って、飲食店で食事を済ませて、車中泊。

キャンプ初心者の私の第一歩。

寝袋と念のために毛布を積んで、車を走らせた。




気楽な一人旅。



帰省ラッシュに重ならないように出発して、


少し車を走らせると、のんびりとした景色が広がる。


高速を降りて気ままに車を更に走らせて、適当に車を停めて散策をしてみる。



綺麗な川を見つけて、ぼんやりと眺める。

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寂しいと思うのは、わがままなのかしら・・・


彼とは、つき合ってようやく一年になりそうだ。



彼はとても忙しい人。



彼氏もいなかった私が、「年齢も年齢だし」と私以上に私の代わりに焦ってくれる友人に勧められて勢いで登録した婚活サイトで知り合った、彼。


僕は、忙しいから。そういうことを解ってくれる人がいい


最初は、別段気にならなかった。



彼とつき合ってからの初めての元旦


彼は仕事

県外の地元にも帰るとかで、会社が休みにさしかかる年末から会っていない



『ごめんね。今日は戻るんだけど客先の社長に呼ばれていて……』



なんだかんだと、会う予定はキャンセル


彼と一緒に行きたかった初詣は、結局会社がはじまった6日に一人で行くことになった。


『今週末には会えるから! 本当にごめん』


連絡は、割とマメに来る。
マメにも、返してくれる。




だけど……



会社が終わった後の夕方、一人で地元の神社へ初詣に訪れる。



元旦、三が日はこんな地元の小さな神社でも、屋台がいくつか並ぶのに……


人なんか来ない閑散とした神社。



冷たい風が吹いて、木々が揺れて

 

 

 

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私はこの人でいいのかしら・・・

 

つき合って3か月の彼氏が居る。


ようやくできた彼氏。


私も、彼もいい年で。



結婚も間近に見据えたつき合いだからこそ、チェックが厳しくなっているのか解らないけれど……



悪い人ではないと思う。


告白をされたのは彼から。


最近メールをするのは常に私から


デートの場所は彼の行きたいところ

私の行きたいところにはお願いすればつき合ってくれるけれど……

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私は、彼は、いったいどうして……!?



7つ上の男の先輩と二人のプロジェクトを手掛けることになって。

先輩とは毎日遅くまで残業をして、
ずっと土日も返上で頑張ってきた。



一生懸命続けていたのに、道理の通らない上司が突然会議でプロジェクトを一蹴した日。


先輩の顔を見ずとも、
私と同じく間違いなく目がとがっているだろうと思った。



会議室を出た瞬間に、先輩と私は目が合った。



目で意思の疎通が出来たと感じた。


「お前、夜空いてる?」

目が座った先輩の問いかけ。

「会社裏の焼き鳥屋はどうでしょうか?」

目が座った私が答える。

先輩は表情を変えないまま、親指をただ立てた。



飲まなきゃやっていられるか!





「あんのくっそ部長ぐあああああっ!」


お酒を飲み始めて2時間を経過すると、もう二人そろって随分と壊れてきた。


「ありえねっす。ありゃあありえねっす。何ワケ解らんことほざいてるんでしょうね?」


「阿呆なのか、と。俺は阿呆なのかと言いたい!」


「阿呆なのでしょう! ええ、阿呆なのでしょう!」



会話がかみ合っているんだか、すれ違っているんだか


3時間を超え始めると、記憶も途切れ途切れで――





「でも、頑張ってましたよ。うちら、マジ、頑張ってたんで」

とか繰り返しながら、先輩の隣でふわふわと街中を歩いていたのは覚えている。

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何でも一人で出来るように頑張ってきただけだよ・・・



1人で何でもしなくちゃならない


長女ってそういう教育を受けてきた。


お兄ちゃんは「長男だから」と色々と面倒を見て貰っていたけれど

長女だった私は、妹が出来た段階で

お姉ちゃんだから面倒を見てあげなくちゃダメ

に、なった。



お姉ちゃんなんだから、しっかりしなくちゃダメ。


そういう教育のもとで育ってきたせいか


人に頼るのは苦手で――


頑張り続けてきた結果、大半は自分でやったほうが早くて、他人に預けられるようなものはあまりなくて……



そんな私にも、会社で気になる先輩がいて

今回、先輩と同じプロジェクトで、私がサポーターになった。


全力でサポートして、本当に役立っていこうと決心して。

残業したり、持ち帰れるものは持ち帰ったりして
先輩が仕事をしやすいように、完璧にこなしていこうと全力を尽くした


睡眠時間は削れて
体調を崩しかけて

栄養ドリンクを喉に流し込んで

風邪薬を飲んで――




先輩との打ち合わせの時に、先輩は私の制作した資料を見てとても喜んでくれた。

「すごいなぁ! よくここまで資料作りこんだなぁ! 完璧! いや、それ以上だよ!」



嬉しかった



先輩の役に立てて、嬉しかった。



「しかも、よくここの流れも把握されている。お前、俺が居なくてもこの仕事出来るんじゃないの?

「そんなことないです。初経験ですし」


この具合なら、サポートで一回流れを把握したら、充分だろ

「そんなこと……」


熱で頭がクラクラする。





お前ってホント、なんでも一人で出来そうだよな





必死に頑張ってきたことが





なんだかすべて否定された気がした




なんだか、転んでも手を差し伸べない宣言をされた気がして

私が転んでも、誰も気が付いてくれない気がして


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別に男友達が欲しくないわけじゃあないけど・・・


30も超えてくると、女友達が減っていく――と思うのは私だけだろうか?


「同じ境遇を共にする仲間」というものを大切にしたがる女子にとって

結婚した者と
未婚の者とでは


気が付けば接点が途切れて


周りの友達が結婚した分、どんどんと友達が減っていくような

そんな感覚に陥る。



休みの日に会う友達も随分と減ってしまって


珍しく25歳の会社の後輩女子社員と見たい映画が一致。
その話で盛り上がって

久々の外出。



消してめちゃくちゃ仲の良い後輩でもなかったのだけど……

何で彼女と一緒に映画とか見に行くことになったのか解からないけど……



映画は実に面白かった。


映画を終えて、二人でコーヒーでもと喫茶店に入る。


「先輩と来られて良かったです。私、一人で映画見られないんで」

人懐っこく笑顔を見せるけれど……

「あなただったら一緒に映画を見る男の子たくさんいるんじゃないの?」

と、思っていた疑問をぶつける。

社内でも噂の絶えない、恋愛体質な子だと思っていたから。


「だって、今回の映画は男の人ちょっと苦手じゃないですか? 年を重ねた女性主人公にした恋愛映画だし、結構エグイ女性が描かれているじゃないですか? そういうの、男の人とは見ないほうがいいと思うんですよね


――納得しました。



それから彼女はスマホを取り出し、スマホ画面の反射を鏡に使って

「やだぁ。髪がはねてる~」

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いつも寂しさだなんて感じなかったのに・・・


仕事が少し落ち着いた合間に
久々にゆっくりと息抜きに旅をしようと


車を走らせて、気ままに一泊旅行をすることにした。


ゆったりとした街並みを歩いて

ぼんやりと過ごす。

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いつもいつも、一人で寝ている私・・・




何だか夜寝付けない……

一人で居ることが、なんだか寂しくて……




そんなことを色々考えているうちに、気が付いたら朝を迎えてはいるのだけれど……




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私以外のひとたちは・・・



最近、ジョギングをはじめた。



新陳代謝も落ちてきたし

健康維持もかねて、流行乗ってはじめたジョギングが

別段特筆する予定のない土日の恒例になった。





地元のジョギングコースは、色んな人が走っていて、
会話を交わすことは無いのだけれど、なんとなく顔は覚えていく。


軽く会釈をする程度で、会話を交わすことは無いのだけれど……



ふと

いつも一人で走っていた女性と
いつも一人で走っていた男性が



立ち話をはじめている光景を目の当たりにした

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出会いはどこにあるんだろう・・・



出会いは探さなくちゃ


友達に言われて、それもそうかと思って……




「アンタさ? お酒飲むの好きだし、一人でバーとか行ってみればいいじゃない?」



という友達の言葉を受けて、

一人は家飲み専門だった私が、勇気を振り絞って一人でバーに来てみたけれど……






なかなか良い出会いって無い


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いつになったら、私の料理を食べてくれる人が出来るのかしら・・・



一人暮らしをはじめて3年。


一人暮らしをする前は、なんだか夢が膨らんでいた。




門限も無くなって

自由になって――



彼氏が出来て



同棲して――







相変わらず、一人分の料理を作っている私――

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なんだか悲しくなってきた・・・

 


「先輩、インスタってやってますか?」


会社の食堂でたまたま一緒になった後輩が、ふと声をかけてきた。


入社1年目のピチピチした彼女。



「お局」という印が頬あたりに書いてあるんだろう、私に気を遣って彼女なりに声をかけてきたのは見て取れた。


「あ、うーん。アカウントだけは取得したよ」


テレビのニュースにまでなる「#インスタ映え」というものに、乗り遅れてはならないのではないかと不安を感じ

ダウンロードをして、アカウントは作ったものの・・・



彼氏も居なければフォトジェニックな日常とは程遠い私は、使い方が解らなかった。



「先輩のアカウントフォローしていいですか?」

「いいけど……何もあげて無いよ」


ダウンロード初日にとりあえずわけもわからず撮影した

テレビと、机と、缶ビールの写真が一枚あるだけ。


何故か5イイネがついている。



アカウントのやりとりをして、彼女の写真を見てみると


「あ。この間~、彼氏と旅行に行ったんですよ~」

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私が悪いっていうの!?



結婚して、2年と少し。


彼とは7年のつき合いを経て結婚をした。


切っ掛けは彼のご両親が「いい加減にどうするか決めなさい」と彼に話を振ったことからだった。




別れる理由も無いっちゃないし、入籍するか



というのが、彼のプロポーズだった。

変わったのは私の苗字だけで

日常的には何の変化も無かった。




慣れ親しみすぎた関係――




最近、彼の挙動がおかしい。

長いつき合いだからこそ、解る「浮気」の香り……



多分、彼は浮気をしている……



どうしていいのか?
どうするべきなのか?

何で私は浮気なんかされなくちゃいけないんだろう?


つき合って5年目にも一度、浮気をされたことがある。

その時彼は謝ってよりを戻すことになったのだけれど……





会社の同期女子社員と、土曜日にランチをすることになった。
色々考えるよりは、気がまぎれるかもしれないと誘いに応じた。


食事中、彼女は大学時代の友人からの相談に辟易している様子で愚痴を言い続けていた。

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私はいつになったら・・・



久々に実家に帰ったら、母が古い家族のアルバムを見ていた。


「お兄ちゃんが結婚して居なくなって、あんたも6年前から一人暮らしでしょ? この間見ていたらなーんか懐かしくなっちゃって」

と、古びたアルバムをめくる。


「やだぁ。懐かしいねぇ」


と、私も覗き込んで



いつだったかの七夕の写真を一つ
見つけてしまった。

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自分でも、もう何がしたいのか解らないよ・・・


7年つき合っていた彼氏にフラれた


28の頃からつき合いはじめた、最後の恋愛だと思っていた




結婚は目前だと思った1年目。

なんだか結婚する気があるのかと不安になった2年目。

でも、今更他を探すだなんてなかなか出来ないと思った3年目以降。


いつ。
いつ、結婚になるのだろう?

思い続けた7年目。



結婚相手じゃあないなって思ったんだ



残酷なほどに長くかかりすぎた判定


何を言っても聞いてもらえなかった彼。



――新しい女か



冷静になるとピンと来て、
もう、復縁する気も失せた一週間後


家に居てもやるせなくて、行き慣れないバーで飲んだくれて――


知らない隣の年の近そうな男性と
素性もあまり知らないままに愚痴って飲んで

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仕事をとるべきか、結婚をとるべきか・・・



喫煙者は肩身が狭い想いをしなくてはならない時代になってきた。

会社には喫煙ルームが設けられ、そこに喫煙者が立ち寄って煙草を吸うシステムだ。



ただ。

迫害されるほどに、喫煙者同士の「仲間感」というのは逆に強くもなる。



上司が喫煙者だったことは、私にとっては有り難い。


上司が喫煙所に立ち寄るのを見ると、時々追いかけてさりげなく煙草を吸いに行く。



直接的にフロアでは話しにくいことが喫煙所では話せるのが都合がいい。

抱えている案件の相談も、さりげなく意見が聞けた。



今日も、そんな感じで話をしていたのだけれど


お前、出世する気ある?


煙草をふかしながら、上司がさりげなく質問をしてきた。


「いや、さ。今度のあるプロジェクトに誰を推すかって話になっていて、お前の仕事ぶりを見ていると俺はお前を推したいなと思っているんだけど……」


「ありがとうございます!」


と、言うと上司は口の中でモゴモゴと言った。



「ただなぁ……そうなると出張が多くもなるし、ひょっとしたら転勤も出てくるんだよ。お前がもし結婚をする予定があるっていうなら、俺としても推せないんだよね」



え?

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もう、これからどうしたらいいのか・・・




7年つき合った彼が居た。


最初は彼の事が好きだった。


つき合い始めたのは、彼からのプッシュ。


ズブズブに甘えるところ。
結局マイペースで私の事なんか気にして無いところ。

愚痴っぽいところ。
人の事だと強気に発言するところ。


気になるトコロはたくさん増えて

じゃあ、別れるの? って言われると

もう年齢も年齢だし
長年のつき合いで、今更新しく別の人だなんてことも思えなくて

ずるずるとこのまま結婚をするのだと思っていた――




俺の事、好きじゃないでしょ? もう、別れよう




彼と一緒に過ごすはずだった7回目の私の誕生日を目前に

別れることになった

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私は一体いつまで続けるんだろう…


もう、ずっと辞めなくちゃと思っていた


部長との関係がはじまったのは、3年も前になる

 

 

彼氏にフラレて、寂しくて。

そんな時に、たまたま優しくされて
心の隙間に入ってきたのが――


イケナイ関係

年齢は一回り以上も上。
奥さんはもちろん、お子さんは長男さんがもう中学生





もう、会うのはやめましょう。





そう言えばあっけなく終わるはずなのに……



抜群の体の相性と

大人の包容力



基本的には昼間は会わない関係で……

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婚活パーティに行ってみたのだけれど……

そろそろ、婚活でもしないとヤバいんじゃない?
と、言われ続けて……

自分でもさすがにそろそろ危ないんじゃないかと、初めてラフそうな婚活パーティに来た。

右も左もわからなくて、
たくさんの女性と、たくさんの男性と
ご友人同士で参加されている様な姿もあって
一人で来たのはまずったのかな、とか。
それでも、誰を誘っていいのか解らなかったし、とか。
 
女性が座る席に、男性が決まった時間会話をするというシステムを説明されて
不安な気持ちのまま、所定の席に座って。
 
「はじめまして、○○です」
「は、はじめまして」
 
「どちらにお住みですか?」
「あの……」
 
初対面の男性にどこまで話して良いのかも解らなくて
「□□の辺りです」
 
大まかに答えると、「あぁ」と彼は返事をしながらチラリと腕時計を見た。

私のところでの持ち時間が終わるのを待っているのだろうか?

そんなことを思うと余計に緊張してきてしまって
 
 
「趣味は何ですか?」
「あ……趣味、ですか?」
特筆する趣味も無い。

気まずい10分を過ごすと、また別の方が座る。
 
 
「はじめまして、△△です」
「あ……はじめまして」
 
「どちらにお住まいですか?」

……
 
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私の彼氏は……

 
会社の後輩にコンパに誘われた。

「人数が足らなくて、先輩もし良かったら……なんですけど」

とても気遣った誘い方をしてもらって、
コンパに行くのも何年かぶりすぎて、断ろうかとも思ったのだけれど

先日友達に
彼氏がほしいなら動かなくちゃダメ。何年居ないと思っているの?
と、言われた言葉が頭をかすめて
 
「その日なら空いているよ」
 
と、承諾した。
 
消して、後輩と仲が悪いわけでもないけれど
いくつか離れてしまうと、お互い妙な気を遣うという感じになっている。

楽しみなのかと言われると、なんだか面倒なのかもしれないなぁなんて思っていたコンパ当日は
結構盛り上がった。
 
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本当にこのまま進んでいいのかしら・・・

 

私もそろそろいい年で……

 

焦った時に紹介されて、彼に出会ったのだけれども……

 

 

今日は三回目のデート。

 

 

待ち合わせは、ある公園で。

 

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一人だと楽しめないの!?

 


職場までの電車に乗る。

通勤ラッシュ。

ぎゅうぎゅうとまではいかないまでも、そこそこの人が居て


どこに視線を向ければいいのか解らず、私は電車内にあるチラシに概ね目を走らせる。


発売中の雑誌の見出し。

英会話広告。

予備校への勧誘。

法律事務所の案内。

の中で



期間限定! ビアガーデン開催



のチラシを見つけた。

家からそれほど離れていない繁華街近くの広場で、期間限定のビアガーデンが開催。

というものを見かける。



――へぇ、今週末までなんだ。

じゃあ、行こうかなぁ。



土日にやることはほとんどない

家の掃除か、買い出しか……それ以外は特に何もすることが無いわけで。


せっかくなら、行こうかなぁなんて思った。


イベント最終日。


ある程度の混雑は予定していたのだけれど……


予想以上の


人、人、人!

 

 

 

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ふと気がついたら、私はもうすっかり……


気がついたら、日常を繰り返していた。

いつから、そんなことに気がついただろうか。


20代も後半で「これじゃあいけない」と思った事もあった気がするけれど……


「彼氏が欲しい」と、もがいたけれど結局成果は得られなくて


何か大きく変化させられることもなく



仕事がそれなりに忙しいのも、良かったのか悪かったのかーー



日常に絡め取られるように

「これじゃあいけない」

なんて気持ちは姿を消して



ルーティンだけの日々が過ぎて行く



おばさん


と、言われることにも慣れて

適当な切り返しも学んで


それすらもルーティンになって……





ふと

鏡を見ると

 

 

 

 

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誰か居てくれたらいいのに……と思う反面で、誰かが居てくれた時にはそんな都合よくは無かった


京都に一人旅に来た。


元カレと別れて傷心旅行を一人でしたのがきっかけで


一人旅って案外と楽しい


と、それから時々一人で旅行をするようになった。


旅行の行先はいつも彼氏に結果併せることになっていたし

彼とどこかに出かけるたびに
また、別の人と来られる機会があったら来たいな。もっと堪能したかったのにな」とどこか心残りを作っていたから


思う存分自分のペースで楽しめる一人旅行は


本当に楽しかった。


京都、嵐山散策。



気になったおかき屋さんがおいしそうだったから「買おう」と決めた。


電車旅は荷物が多いのが難点

ようやく財布を取り出して、おかきを一つ買った。

とはいえ、おかきを持って片手で財布を大きなカバンに上手くしまえなくて

背後に並んでいたカップルに即座に窓口を譲ろうと両手がふさがったまま場所をずれた。


お尻のポケットに入れた財布を彼氏さんの方が取り出す。
「おかき二つください」

私ほどではないにしても、大きなカバンを肩にかけた彼女さんに、彼氏さんはハイとおかきを彼女に渡す

座れるところ、探す?
歩きながら食べてもいいよ
そうだね

そんなやりとりを見ながら、
私は財布をカバンにしまいたくて、とりあえず座れるところを探そうと歩き始めた

散策をしたいけれど、まずは財布をしまいたい。


空いている「座れるところ」を新たに探すのに、15分ほどの時間をかけてしまった。


ようやく椅子に座って、おかきを置いて
カバンを下して財布をしまって。

 

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元カレの存在が……


元カレと別れて3年。

もうそろそろ、新しい彼氏作ったら?

と、友達は心配して言ってくれるけれど……


若くも無い私は、コンパに出向く勇気もなければ
そんな誘いも機会もなかなかなくて……

「そうだねぇ」と適当に流す。


「うちの旦那の知り合いを紹介してあげたいけれど、みんな既婚者なのよね」


とはいえ、アテは無い。

そんなことを友達がさりげなく伝えてきていて、期待もしていない私は適当に頷いた。


「婚活とか、さぁ」


とりあえずまた適当に頷いておいた。


元カレは、一方的に「好きだ」と押してくれた。
戸惑いながらも押されて押されてつき合うことになったのだけれど……
元カレには「君との結婚が見えない」と言われて別れることになった。
年齢も年齢の別れ。

周りは気遣ってくれたけれど、私はそれほど引きずってはいない。


ただ、



心のどこかに一部ひっそりと貼りついているのは、若いころに半年ほど同棲した彼の存在……


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雑然と積まれた……私の……


会社に勤めて、そろそろ10年になる。

企画を任されるようになってきたのは3年ほど前から。

小さな企画とはいえ、やりがいがある。


女として、可愛げがない


女として否定をすることしか出来ない小物な男性社員を尻目に
仕事仕事の日々を過ごす。


気が付くと、洋服も「仕事用」を意識したものばかりがクローゼットに並び
残業が続けば髪を振り乱して



時には会社に泊まって


会社近くの漫画喫茶でシャワーを浴びることにも慣れてきた。



今回も仕事が大詰めに差し掛かって。

終電で家に帰る。

ただ、寝るだけの部屋に電気をつけて倒れこんだ


そのまま寝落ちしてしまいそうで、せめてお風呂は入らなくてはと思いながらもなかなか体が動かない。

ああ。


ああ。
ダメダ。



なんだかうとうとしかけた時に

違う企画を練っている同期の男子社員に廊下で言われた言葉がちらりと頭に浮かんだ。



仕事ばっかりもいいけど、そういう女って男は引くんだよな


知ってる。
違う企画の対抗意識で、足を引っ張りたくてそんなことを言われたことは、充分に解っている

だから、私は鼻で笑って返したのだけれど。


目の端に入って来た、雑然と積まれた経済新聞。

家に帰ると倒れるように眠るだけ……



なんだか、雑然と積まれた日常な気がした。



 

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私の繁忙期はいったいいつなのかしら……



会社に勤めて8年。


最初は、「腰掛け」なんだと思っていた


好きな仕事だったわけでもない。



いい会社に勤めて、いい男の人に出会わないと結婚出来ないわよ」



というのが私が小さい頃からの母の口癖だった。



いい会社かは解らない。
一部上々企業ではある。


別段興味も持てない仕事ではあったし、色々あるのだけれど

給料は平均的な額が貰えるし
福利厚生はそれなりにしっかりしている方だと思うし
有休もまぁ取れなくもない。
土日休みの土日出勤はほぼ皆無。
残業は繁忙期に時々2時間程度が続くくらいで……


腰掛け程度で終わるのだと、なんだか信じていた。


あまりに自分の発想が稚拙だったのだと思う。


興味もないけれどもそれなりに安定した仕事に就いたら、自動的に素敵な彼氏が出来て、2年、3年で結婚をして、寿退社をするものだと思っていた



そうではないんだね、と気がついたときにはもう随分と時が過ぎ去っていた



腰掛け寿ルートに乗ったのは同期入社の女子社員たちで、私はなぜかそのルートから外れてしまった。



最後の同期が嫁入りしたのは3年前。


最後に生き残ったシーラカンスみたいな気分だ。



かといって、後輩女子社員との関係性は悪くは無い。
これは、私の運がいいのか……はたまた私のキャラクターなのか……

局というよりも「長老」みたいな扱いである。



いつもの日常を繰り返すのに
いつものストレスはかかるものの、

日常を逸脱しようとはなかなか思えない安定もあって…


それでも、そんな何かを打破したくて
時々ふわりと一人旅に出る。



安いビジネスホテルをとって、時刻表を見ながらブラブラ刺激を求めて旅をする。



ある有名な中華街で夕飯を食べようと、わくわくしながら足を運んだら……


思いのほか閑散として、多くの店が閉まっていた。
慌てて調べると、どうも閑散期にさしかかって閉めている店も多いということが見つかった。

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ただ「美味しいね」って言いたかったんだ……


彼とは2年ほどのつき合いになる。

会うのは、いつも居酒屋か直接ホテルか……



取引先の会社の担当者だった彼。

担当が変わったのをきっかけに、連絡先の交換をして――




大人の関係になるまでにそれほどの時間はかからなかった。



コンビニで買いこんだお酒を持ち込んで
ホテルで飲みながら、彼にスマホのサイトを見せた。

「ねぇ、ねぇ。ここのピザなんだけど、最近評判らしいんだ。食べてみたいと思っているんだよね」

「ふぅん」

と、彼は優しい声でスマホを覗き込むように私に顔を寄せる。



彼のいつもつけている香水の香りが鼻をくすぐって、なんだか安心する


「いいねぇ。美味しそうだ」

「今度、食べに行こうかと思っているんだよね」


私が言うと、彼は目を細めて笑った。

「相変わらず、食べ歩きが好きだなぁ。色々知っているもんなぁ」





そんな会話を交わしたのは、木曜日の夜。



土曜日に、私はピザの店に赴いた。


予約が出来ないお店で、店に行くと列が出来ていた。

さすが人気店。
仕方ない。

一人で並んでいると、目の前に並んでいる女子大生らしき三人組が、楽しそうに話をしている。

「なんのピザにする?」
「え? これ意外と安くない?」
「店の中とか、結構可愛くない? インスタ映えしそうだし」

会話がかみ合っているのかかみ合っていないのか。
自由に発言している感じが面白かった。


私の後ろには男女のカップルが並んだ。


このピザとこのピザが賞とったやつなんだよ
と、彼女らしき女性。
「じゃ、一枚ずつ頼んで一緒に食べようか
と、彼氏らしき男性。



いいなぁ。
一人じゃさすがに一枚しか食べられないよ……


いいや。
また、来よう。



ずいぶん並んで、ようやくピザにありつけた。

「おいしそう」

スマホで写真を撮影する。


 

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本当に彼で大丈夫なのかしら……


つき合って三か月になる彼氏が居る


かれこれ一体……どのくらいぶりにできた彼氏だろうか。


友達に半ば強引に連れられた恋活パーティで知り合った彼。



彼とおつきあいがスタートした時には、連れて行ってくれた友達にランチをご馳走して
心から感謝した。


もういい年な私だから。

彼との結婚も考えているし
彼も私より5つも上だから、当然結婚を視野に入れてくれている


結婚まで、秒読み。


そんなことを考えていたのだけれど……

一つだけ、引っかかることがあって。



今度のデートは蟹が食べたいよね。

そんな話で彼と一緒に蟹を食べに出かけたのだけれど……

 

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そんなことを言われても……

 

 


正月には里帰りをする。


我が家では、母方の祖父母の田舎に行くことになっていて

会社が休みに入ったその日のうちに実家に戻って

翌日から母方の里に戻ることになる。



母方の祖父母の住む家には「じいちゃんの部屋」というものがある。

小さな六畳程度の和室には、じいちゃんの趣味の本と書道道具が置かれていて
定年してから書道にハマったというじいちゃんの部屋は、つねに墨の匂いがしみついていて、

私は割と好きだった。


玄関に出迎えに来てくれたばあちゃんと、

相変わらず自分の部屋に居たじいちゃんと。


じいちゃんの部屋を覗くと、相変わらずの書道道具に囲まれて
一年前より皺が深く刻まれたじいちゃんが座っていた。

 

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結婚はしたいはずなのだけれど……

 

 

 


結婚しようか


つき合って半年。


年齢も年齢な彼と私


案外と早くそんなことを言われたのだけれど




なんだか、両手放しで喜べない私が居る


 

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彼氏を作らなければいけないとは思ってはいるけれど……

 


そろそろいい年なんだから、恋人というものを作らなくてはならない

周りからも

親からも

言われ続けて、一周してそれほど言われなくなって。



「作りたくない」
わけではない。


気にしていないわけでもない

彼氏という存在が何年いないのか、もう数えたくもない





会社での、ある取引先の担当者さんが変わった。

事務と受付対応をすることの多い私が、適当に挨拶を交わす程度。

応接室に通して、しばらくお待ちくださいねと声をかける程度。

いつも通り、応接室に通してお茶を出したところで
 

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私このままでいいのかしら……


紅葉の季節になってきたのもあって

計画をたてて、紅葉狩りに行ってきた。



山は色づいていて、美しい光景が広がっている。
 

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私、一体なにをしているんだろう・・・

 


他愛もないスタートだった。

それは、はじまりだったのかなんだったのか……


そもそも、はじまっているのかすら



解らない




そうだ。今度、飯でも食いに行くか



上司から気軽なお誘いが来て、
個人的には人として好きな上司だったしで「はい!」と軽く返事をした



それが



土曜日のお昼ごはんで……




単身赴任だからさ。こっちに居る時は土日ホント寂しいっていうか」



そんな事を言っていて。

それは至って普通のお昼ごはんで、それから何故かちょっとしたドライブをして




何があったわけでもない。



ただ、食事をしてドライブをしただけで





今度は○○行こうよ



笑顔でお誘いを受けて、「あ、はい」と返事をしてしまったものの




「じゃあ、□□日の12時に。同じところで待ち合わせ。車で迎えに行くよ」




上司が迎えに来ると約束をした場所で。

なんてことのない大通りの一本入った場所で、スマホを見て時間をつぶしながら



 

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なんでこんなにいたたまれないんだろう……


少し前に話題になったスポットがある。


地元のなんてことのない場所だったところが、SNSの流行により
「この景色なに!?」ということで話題になった。


たまたまTwitterで見かけた私も
「行ってみたいな」なんて思ったのだけれど……


車で行かないと面倒な立地。



一人暮らしを始めるときに車の維持費を惜しんで、中古の軽を売ってから
ペーパードライバーになった私は、なかなか行くことが出来ないまま……



「そういえば、先輩行きたいって前言ってましたよね? 今度の土曜に彼氏と行こうって話になったんですが、一緒に行きますか?」


会社のランチで、仲良くしている後輩の女の子からの提案があって。


普段なら、断るところだけれど……なかなか休みに出る機会がなかった私としては
「え、いいの?」


なんて言ってしまった。



話題のスポットは、本当にこじんまりとしたところで
写真を撮影したらもうほかにすることは無いような、ほかには何もない場所で。

やはり、電車を乗り継いで来たら結構がっかりしたかもしれないなぁ。
連れてきてもらって良かった……と思った半面で

 

 

 

 

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ずっと彼が居続けているの……

 


好きな人がいる


かれこれ、何年彼のことを想い続けているのだろう。




もう……5年……7年……8年?




声をかけてくれる男性がその間、いなかったわけではないけれど

応じてしまうと、彼のことを諦めなくてはならない気がして……




連絡先は、知っている。




連絡は、ほとんど返ってこない



時々、彼の都合が良い時には彼の都合のついでに一緒に食事をとることができる。


でも、彼はいつも別のところを見ているみたい



面と向かって告白をしたら
今の関係すら切れてしまう気がして
……




家賃も払わずに
私の心の中に住み続けている――
 

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一人で出かけるのもなんだかつまらない……

 


土曜の朝。

いつもの習慣で早く起きて
朝ごはんを作って、夫の朝ごはんをダイニングテーブルにラップをかけて置いた。



子供が県外の大学に行ってから、夫婦ふたりの生活



夫がまだ起きてこないリビングで、コーヒーを飲みながら新聞をめくる。


あら。
地元の水族館でイベントがやっている!

 

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私だって恋をしたい

 


今日は会社の飲み会だった。

車で通勤のために、お茶でお付き合いをさせて貰う形で参加をした。


最近の仕事の話
社内コミュニケーション


そういう意味では良かったと思う。


お酒が入ってくだけてくると、40代既婚者の男子社員がわいわいと雑談を話しはじめた。


「俺、コンパに誘われたんだけどさぁ」

「え!? そうなんですか!? どこのツテです?」
30代男子社員が興味ありげに前のめりに彼の話に食いついた。

「いや、取引先で仲良くしている人から声をかけられて。男が集まらないからって」

「男が集まらないんですか?」

「それがさぁ……相手の女が30後半から40代だって言うんだよ? それ、行きたいと思う?

「それ、コンパじゃなくて単なる修行ですね

「だろ? もううまいこと断るのが大変だったんだよなぁ」


あはは。


と、笑う。


既婚者二人がなにを話しているのか。

と、一瞥してお茶に口をつけた。



けれど、

車での帰り道に彼らの会話が頭の中でくるくると回った


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結婚生活ってこんなにツマラナイモノなの……?

 


結婚して、二年になる。

そろそろ、結婚をしなくてはならないんじゃないかと年齢的に焦ってきて、タイミング的に結婚をした。


大きな不満はなかったはずなのだけれど……。



朝。

ぼんやりとしている夫を起こして、朝ごはんを食べさせる

「ねぇ、昨日ドラマでね」

声を掛けるけれど、彼は聞こえていないのかもくもくと朝ごはんを食べ続ける


「聞いている?」


少し声を大きめに掛けると、ぼんやりとした表情で「なに?」と返してくる


毎日深夜近い帰宅で、忙しいのは知っている。
だから、朝は辛いのも解る。


「なんでもない」


だから、何も話せなくなってしまう


夫はもくもくとご飯を食べて


「行ってきます」


会社に向かう。




誰も居なくなった家の中で……
 

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ひょっとして、私はこれから先ずっと趣味を我慢しなくちゃいけないの!?

 

久々に出たコンパで

珍しく良い感触があった。


いいなと思った人に、連絡先を聞いてもらえた。

いいなと思った人と、LINEのやり取りができた。


休みの日に会うことが決まって、

とても楽しく過ごすことができた。



いい感じ


いい感触


これは



これはイケるんじゃないか!?




次のデートの日程が決まった矢先。
ルンルン気分で家のベッドに寝転んでいた頃、




「仲間」からの通知が来た。




『今度の日曜サバゲー行くよね? イベントページ見た?』




サバイバルゲームが趣味の私
 

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なんだか私は壁を隔てたこちら側に居る気がする……

 

 


自分は「恋愛」というものから程遠いところに居るのではないか


なんてそんなことを思う。


もちろん大人だから


そんな中二病的な話を人にすることはないのだけれど……



ことごとく、うまくいかない



楽しい恋愛というものは、私が隔離された外にあって


私はそういう世界に触れられないのではないかとすら思う時がある
 

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え? 私がおかしいの!? でも、それってマナー違反だよね!?

 


久しぶりに友達とランチに出かけた。


「ね。この間コンパ行くって言っていたけど、どうなった?


 

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悪い人ではないのだけれど、合わない趣味はどこまで併せるべきなのか……

 


コンパで知り合って

悪くないなと思っていた人と、デートが決まって。


もう若くはないし、そこそこの会社で、悪くはなさそうな彼に決めていった方がいいんじゃないか

なんて、心の中で小さな下心なんかも持ち合わせつつ……



「僕はね、お城が好きなんだ」



だから、ある程度のことはまぁ併せようと思っていたのだけれど……



デートをすること四回


そして、四回目のお城デート

 

 

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なんだか部屋の扉が重い……

 

 

 


彼氏居ない歴が片手の指の数に差し掛かろうとしている


前彼と別れて、ひどく落ち込んだ一年を過ごした。


それから、『浮上した』というよりは、どこか『無』になった自分が居て。



こと、恋愛に対しては感情の起伏がやたらと薄くなってしまった



気を使ってくれた友達がコンパの誘いをくれたことがあったけれど、心は動かず。
ただ疲れるばかりで……


気がついたらコンパの誘いもなくなった。



暇な休み

家の中でコロコロと転がってぼんやりとスマホでネットを見続ける。



恋活



そんな言葉を見かけて、
何かしなくてはと思うものの……



ふと目線を投げた部屋のドア。

 

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出会った彼のことを信頼していいのかしら……

 


彼氏居ない歴が片手の指の数を超えた


彼氏の作り方は一体どんなものだったのかと思うほど、もう、ずっと居ない。


暇な休みの日に、ネットを見ていると……目に付いた


恋活サイト


何? 出会い系?


そんなことを思いながらも、女性無料の登録につい登録してしまった。
適当なプロフィールを書いて……


思いのほか、早く連絡が来た。


サイトを通じてメールのやりとりをして、会うことになった。


不安だった私は、家から電車で少し離れた場所を待ち合わせに指定した。

彼の情報からして、彼の住んでいるところから車を飛ばして三時間ほどかかる待ち合わせ場所には、ひょっとしたら来ないと思っていた。
 

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彼とこのまま続けていいのかしら……


同棲している彼氏とそろそろ一年が経過する



親にはまだ、会わせていない。

一人暮らしをするという話で家を出てきて、適当にはぐらかしている。



だって、彼とは




秘密の関係だから……




彼には、奥さんと子供が居る

同棲をはじめる時に彼は「妻とは離婚する」と、家を出てきた。



それが、離婚しないまま……ズルズルと一年が経過している。

私に隠れて、こっそり奥さんやお子さんに会いに行っているのもこの間知った
 

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ふと周りを見てみたら

 

 

休みの日にポカンとやることが無かったので

 

 

パワースポットだと会社の後輩に聞いた神社に、なんとなく足を運んでみた。

 

日曜ということもあるかもしれない。

 

後輩から聞いたくらいだから、話題になっているためなのかもしれない。

 

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最後のチャンスだと思っていたのだけれど……

 

 

 

つき合って、二ヶ月の彼氏が居る。

 

彼の家に泊まりに行って何度目か……

 

「朝ごはん、作ってよ」

 

という要望に、何もそろっていない冷蔵庫と調味料を見ながら、
炒め物と卵焼きを作った。

 


卵焼きを食べた彼は一言。

 


なに、これ

 

 

自分としては
ふんわりできているか? とか、
形状が黄金比であるか? とか、
そんなことはまったく守れていないながら、味に関しては至って普通のものだと思っていた

 

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なんだか無性に寂しくなってきた……

 

 

天気がいい休みの日は

一人暮らしの私にとっては「買い物の日」になることが多い。


近所のスーパーまで歩いて、
日用品を買って、食材を買って……


そうそう。
トイレ掃除用のものが切れていたんだっけ。


天気のいい日は外を歩いているだけで気持ちがいい。


なんだか気分も晴れやかになってくる。


一人暮らしのタイミングで車の管理まで金銭的に回らないという理由で愛用していた中古車を手放してしまったけれど

 

買い物の時ばかりは、車があったら便利なのに……なんて思ったり。

買い物を終えて、家への帰り道。

 

ふと、荷物を持った私の影を道路に見つけた。

 

 

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行きたい……行きたいんだけれど、でも……

 

 

長年通っているテニスの会がある。


最初は地元のカルチャーみたいなテニスクラブがあって、月会費も安くて
気楽なクラブだった。


もちろん、テニスクラブは今も健在だけれど、それとは別にもうずいぶん前からある
「テニスの会」という飲み会。
安い居酒屋で集まって飲むという、会。


長年テニスクラブに通い続けている人も、
以前通っていた人も

日程があって、お酒が好きな人が集まる。


そんなテニスの会があって
主催は特定の持ち回ってみたり、誰かが連続して開いたり……
ここも適当。


年齢もバラバラ。
男女混合。

既婚者も独身も、様々な人がいて面白い会……だったのだけれど……


テニスの会に通って気が付けば5年ほどの年数が経過していて……


最初は会社の女子先輩から誘われた会で、先輩の好きな人がその頃テニスの会の主催を任されることが多かった。


そんな彼は今、テニスの会に少し前に顔を出しはじめた若い女の子とつき合うことになった。

それを期に、先輩はなかなか顔を出さなくなってしまったのだけれど……


5年もいると、

入り組む人間関係と人間事情がそこにあることを知っている。


とはいえ、色んなタイプの色んな職種の人がいるのは確かで

刺激にもなるし、気楽で楽しいし。

深入りしなければ面倒はないんだけれど……


ここ最近参加してきた年下の男の子が私の隣に座った。
素敵な子だなとは思っていたけれど、私より5つ年上のアキさんという女性が彼のことを気に入っているという話を前回のテニスの会でこっそり聞いた。
アキさんは会社の先輩の大の仲良しみたいで、アキさんがいるから先輩が来なくても来れたみたいな時期もあったりしたもので、とても面倒見の良い素敵な女性だ。


「いつからこの会に居るんですか?」


気さくに声をかけてくれる。

「5年くらい前……かなぁ?」

「先輩ですね!」

屈託のない笑顔。


いい子なんだろうな……なんて思って話していた。

彼は少し私に近づいて、こそりと声をかけてきた

 

 

 

あの、よかったら連絡先教えてください。また、二人で飲みませんか?

 

 


嬉しい

 


という瞬間的に思ったそれをうわ塗るようにして出てきたのは彼のことを気に入っていると言ったアキさんの顔った。

入り組んだ人間関係に、ただ、固まることしかできなくて……

 

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桜を見に出かけてみたのだけれど……

 

 

 

桜の季節がやってきた。


桜の時期になると、通勤途中に一本桜の木があったことを思い出して、
いつもその木をチェックしながら「いつごろ満開だろう」なんてことを考える。


「あ。今週の土日行けるな!」


そんな咲き具合を見つけると、今度はお天気チェックに入る。


今度の土日は絶対晴れがいい。
桜見に行きたいからね!


ピーカンに晴れた土曜に、朝からわくわくしながら出かけた。


15分ほど電車に乗って到着する、一番家から近い地元の桜名所。


満開♪

 

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自分の気持ちがうまく整理がつかないの……

 

 

半年ほど前のこと。


それはそれは、とても怒涛の出来事というか……

怒涛の、押し、だった。

 

 

つき合ってください!


と、とてもストレートに言われた。

 

けして若くはない年齢で、どストレートに言われることが少なくて、それだけで結構驚いていた自分が居た。


存在はお互い知ってはいたけれど、会話を殆ど交わしていなかった人。

それほど、接点が無かった人。


そんな人と、しっかりと話し込む機会があって、
それなりに興味は持っていたのだけれど、それでもイキナリそんな話には……


「今、つき合っている人がいるんですか?」

「それはいませんけれど……」

「じゃあ、つき合いましょう!」


そんなパッションタイプでもない私は「彼氏募集中」の札を首からぶら下げているというのに

のることが出来なかった

 

 

「なんで、そんなことを仰るんですか?」

「好きだからです。いや、あなたを知った時から気になっていました!」


なんだか、嘘っぽく思えたりして。


知った時から?

それっていつ?

それって、どうして?


「彼氏募集中」の札を首からぶら下げているのにも関わらず、
どうも私のその「彼氏募集中」の札の裏には、虫眼鏡でもなければ見えないほどの細かい字で条件がみっちり書かれているみたい


それがどんなものであるのか、私自身解らないのだけれど……


「考えておいてくださいね!」

 

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私……このままでいいのかしら……?

 


年の近い友達は殆ど結婚をしてしまって
なかなか話の合う人がいなくて


もっと自由で居たいし
もっと遊びたいし


そんなことで、最近はよく若い女の子と遊ぶようになった

よくよく考えれば年は10も離れているような女の子たちだけど

 


話は合うし

 

 


面白い

 

 


今日もよく遊ぶ年下の女の子と

安くて気楽でちょっとお洒落なバーで飲みながら会話をする。

 

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プロポーズを素直に喜べない私はおかしいのかしら……

 


つき合って長い彼氏が居る。


人柄は悪くないし、性格的な相性は結構合うと思っていたから


最初は「ちょっとつき合ってみる」つもりだった。


それほど、本気でつき合おうとか思っていなかった。

 


だって……

 

 

 


彼がフリーターだったから

 

 

 

 

 

パソコンが大好きな彼は
「売れるアプリを作ってVIPに稼ぐ」
が口癖で、


アルバイトもお小遣い程度。


多くはパソコン周辺機器に投入されて

実家暮らしの彼


デート代は時々出してくれたりするんだけど……

 

 


ずるずるとつき合って長くなってきて、私も結構いい年で

 

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結婚の話が出ているのに……なんでこんなに嫌な気持ちになるんだろう……

 

 

 

結婚をするということは、幸せになることだと思っていた

恋愛物語の最上級のゴールは結婚であり


童話の世界もお姫様と王子様が結婚式を挙げて幕を閉じる。


 

最上級に、幸せなことが「結婚」なんだと思っていた

 

 

つきあって二年近くになる彼氏と「結婚」の話が進み始めた。

 

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いい人だということは解っているのだけれど……

 

 

 

いい年になってきたから……婚活を周りに執拗に勧められ

 

 

まずは婚活パーティに足を踏み入れてみた。

 

 

その中で「まぁ悪くない」という人とカップリングをすることが出来た。

 

のが、今の彼氏

 

一年前のことになる。


結婚をしようね。○○にこれをして、○○頃には入籍をして


彼の中ではプランがあるようだ

いい人だとは思う


私のことを一生懸命に考えて、色々やろうとしてくれているのも伝わる。


"結婚相手として、考えた"


というのは、ひしひしと伝わる。

 


けれど、なんだろう……どこかすれ違って感じるのは……

 

 

「そういえば、そろそろ桜が見頃だね」

 

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私……無駄な時間を過ごしてきたのかしら……

 

 

 

なんとなしに海に来た


まだまだ海は寒々しくて

天気も微妙だったのが余計に響いたのかもしれない。

 

ぼっかりと胸に穴が空いて


正直、どうしていいのか解らなかった

 

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悪い人ではないとは思っているのだけれど……

 

 

 

1年つきあっている彼が居る

私もいい年だし、彼と結婚をするのかと思っていたのだけれど

 

一向にその気配がない


あるとき、勇気を出して匂わせてみたところ


年齢的には考えていかないといけないよね


考えるきっかけにはなったのかとホッとはしたものの


そこから特に彼からの言葉はない


思えば、「好き」という言葉もここ最近はほとんど聞いていない気がする。

 

 

 


『今日はね? 会社で飲み会なんだ。明日土曜だし、終わったら家に泊まりに行っていい? そんな遅くはならないと思うんだ』

 


連絡が入って、彼がいつくるだろうとわくわくしながら用意をして……

なのに深夜を回っても一向に連絡がなくて……

 


電話をかけてみたけれど、出る気配もなくて……

 

 

何かあったんじゃないかと寝られない夜を過ごして

 

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私は尽くしてきたはずなのに……

 

 

同棲をしている彼氏が居る。


彼が過ごしやすいように、いろんなことをしてきたつもりだ。


食事には徹底的に気を使った。


ジャンクフードは却下。
 

温野菜多め。

お腹にたまる、カロリー低めの栄養素の高いものを。

手抜きはしない。

 

 

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SNSを見なければよかったかもしれない……

 

 

SNSというのは、便利のような

不便のような……

 


ずっと好きな人が居る

 


なかなか連絡もとれなくて、SNSで繋がるのがやっとで

 

流れてくるタイムラインで彼の現状を知るだけ

 

 

今日は仕事で出張なのか。

今日は美味しそうなもの食べたんだね。

 


ただ、見ているだけ

 

 


それでも、彼の状態が解るからこそ……

 

彼から離れられないのかもしれない。

 

 

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春なのに~……

 

春が近づいてきた。

 

少しずつ暖かい日が増えてきて

もう、ダウンジャケットもクリーニングに出して

 

春コートを引っ張り出して

 

 

 

春は外に出かけたくなる季節……

 

 

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お雛様をしまい忘れると……って……

 

 


あんた、いい人見つけなさいよね

 

そんな言葉を親も言わなくなって数年が経過していた。

いい人を見つけないようにしているわけではないのだけれど……

 


街を歩くと、ひな祭りの飾り。

 


そうか。

 

今日はひな祭りか。

 

 

家でお雛様を飾らなくなって、一体どれだけたつんだろう。

 

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気高く慎ましい女性……とは程遠いのかもしれない……

 

 

 

休みの日を一人で過ごすようになって、一体どれだけの年月が流れたことだろう。

 

 

 

梅の花が見頃らしい。


そんなニュースを見かけて、暇な休みにフラフラと梅の花を探しに歩いてみた。


花を愛でる。

そんなゆとりは今まで無かったし、
そんな気分にもなったことが無かったのに……。


ブラブラ歩きながらスマホで調べてみると

花見といえばサクラになったのは江戸時代以降で、奈良時代は梅の花を愛でる文化だったことを知る。


ふぅん。


近所の公園で、梅の花を見つけた。


あら。
こんなところにも梅があったんだね、と。

 

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これから先の人生も、この人と一緒なのだと思うと……

 

 

夫と二人でふらりと旅行に出かけた。

 


夫は真面目に働いてくれるし、
何より生活していくためには専業主婦となった自分にとって、夫の存在は必要不可欠だとも思っていた。

 


会話がズレている感触はあるものの、もうどれだけこんな夫と共に過ごしてきたのだろう。

そういうものだと思っていた

 


子供が高校生、大学生になった頃、
家族旅行に
「バイトがあるから」
「友達と遊ぶから」

そんな理由で断ってくるようになった。

 

 


子供が行かないならと流れていた旅行だったけれど、
「二人で行くか?」

という夫の提案に、久しぶりに二人きりでの旅行となった

 

夫が運転する車の中で

ふと、二人になると一体何を話していいのか解らないことに気がついた

 

 

「そういえばね、お父さん。この前近所の○○さんがね……」

 

夫からの返事はない

 

「……っていうことがあってね。それはどういう意味? と思ったのよ。そんな言い方はないわよね?」

 

言っている間に、車がサービスエリアへと進む。

 

「何? サービスエリアに寄るの?」

 

ようやく、一言だけ返事が返ってきた。

 

「ああ」

 

 

車が駐車場に着くと、さっさと降りる夫
併せて降りる私

 

 

夫に悪気は無い。

 

こんなものなのだと思っていた

 


旅行先で寄った観光地で、長く続く橋を見て
スマホで写真を撮ろうと構えた私を置いて、夫はどんどんと先へ行く

 

「ちょっと……」

 

待ってと声をかけようと思って、やめた

 

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彼は私のことを……

 

 

 

微妙な彼が居る


付き合っているのかと言われると、そういった口約束はまだ無い

 

 

彼とは平日の夜に時々飲みに出かける

 

 

彼との待ち合わせ。

彼を待ちながら、ぼんやりと暇つぶしにスマホでサイトを閲覧していた。

 

 

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勧められて婚活登録してみたけれど……

 

 

婚活をはじめた


知り合いに紹介された婚活アドバイザーの人に引き合わせて貰って、何人かの人と会った。

 

 

 

 


イマイチ、ピンと来ない

 

 

 

 


だんだんと婚活アドバイザーの方の口調が強くなる。

 

 

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彼には何も話せない……

 

 

付き合っている彼氏が居る。

 

彼にとっては他愛もないことだと思う。


それは会社でひどく悩んでいた時だった。

 

たまたま愚痴と相談と入り混じった話をしていた時に言われた一言

 

 

 


あのさ? 俺は笑ってる君が好きなんだ

 

 

 

 

 

 


以降、彼にはなんの話も出来なくなった

 

 

 

 

 

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彼は恋愛する気がないのかしら……

 

 

転勤してきた彼が私の直属の先輩となった。

五つほど年上の人で、彼と二人で一つの仕事を回していく二人三脚のような仕事をここ一年ほどしている。


最初はクールで話しにくい人だと思った。


けれど、仕事は早いし、指示も割と的確で


ぬるい優しさはないものの、業務は正直回しやすい


「スタイリッシュな仕事の仕方」とはこういうことを言うんじゃないか、と思う。

 

一年一緒に仕事をしているのに、雑談をしたことはほとんどない。

 

 

出身地は東京だということと、
こちらに来る前は大阪支店に居たというくらいで

ある意味ではほとんど彼のことを知らない。

 

最初は冷たい人だと思っていたけれど、だんだん気になってきて……

 

 

残業時間に二人きりになったことをいいことに、勇気を出して雑談を切り出してみた。

 

 

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私の夫はひょっとして……

 



結婚して、三年になる。

ようやく出来たこどもがすくすくと育って、お腹が大きくなりつつある


それは幸せな命の鼓動




ただ。



幸せがお腹で育っていくことと裏腹に

不安がどんどん育っていく



こどもが出来る少し前から、夫とのすれ違いが増えてきている気はしていた

こどもが出来た時も、どこか喜んでいる節が見えなかった気がする



お腹が大きくなるのに連れて、夫の出張がやたらと増えた


出張から帰ると、会話もなくただ「疲れた」としか言わずにさっさと寝てしまう。

 
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私だってまだ……



結婚して20年近くになる。


子供も随分大きくて、手が離れて来た。


介護が大変だった義理の母も一昨年他界して、随分と日常は楽になった。




義理の母親は調子を崩してから、思うように動かない自分の体にも苛立ちがあったのだろう、よく八つ当たりのような事を言われた。

夫はたいした協力もせず、見て見ぬふりをしていた。
 
 
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そういうトコロなのかしら……



友達とショッピングモールに買い物に来た。
幼馴染みたいな子で、つきあいはとても長い。


四年ほど前に結婚した友達は、二年前に子供を生んでからなかなか会えなかったんだけど
「今日は気晴らし」ということで、旦那さんに子供を預けて来た、という。


何を買うあてもないウィンドウショッピング。


適当に洋服を見て、適当に併せてみたりして

フードコートでコーヒーを飲んで話をして……



ふと、駄菓子屋さんがテナントで入っているのを見つけた。


「うわぁ! 懐かしい! 入ろうよ!」

友達に誘われて入る。



「うちの子がもう少ししたら遠足とかあるだろうし、また買ったりするのかなぁ」


「そうだねぇ」



置かれたお菓子たちは、懐かしいものが多くて。
 
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今の彼でいいのかしら……




そんな、東京だとか、大都会まではいかなくても……

普通にコンビニが近くにあって

普通にファーストフードが近隣にあって


そんな生活に憧れて
田舎を出て、一番近い「街」という場所に一人暮らしをはじめて

生活のために必死に働いて



ふと、気がついたら結構ないい年で……



街に住むには、街で暮らしている人と結婚をしなくちゃいけない


なんて、なんだか急に焦りだして




そんなタイミングで声をかけてくれた、男性がいて

お付き合いがはじまったのはいいのだけれど……




久々に実家に戻ってみれば、相変わらずの田舎の風景。

 

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結婚ってなんだろう……?



母方の祖父三回忌があって、親戚が集まることとなった。

就職してから一人暮らしがはじまった私のところにも、母から「おじいちゃんの三回忌だけど、あなた来られる?」とメールが一本入った。


祖父母の家は、隣の県の少しばかり山に入ったところで、のんびりとした景色が広がっている。


親戚が集まるたびに使われる、畳の部屋に入ると「来たんだなぁ」なんて気分になる。
 

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彼氏も欲しいし結婚もしたい。

 




大学時代の友人から、久々に連絡が来た。


懐かしいなぁと思って、空いた日にランチを一緒にすることになった。



大学時代はとてもおしゃれをしている子で、男の子にも人気がある女の子だった。

大学時代は時々遊んだりする程度だったし、それほど仲良くしていたわけではなかったのだけれど……


思い出して連絡をとってくれたことも嬉しくて、予定を入れた。



最近わりと話題になっているオシャレなお店を選んで、待ち合わせをすることにした。



久々に会った彼女は、以前より少し派手になった印象を受けたけれど
相変わらずお洒落で
相変わらず美容にはとても気を使っている様子だった。





「久し振りだね」
「元気だった?」

そんな話をして、頼んだパスタが届いた頃に
 

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一人きりってつまらない……

 


休みの日に買い物に出かけた。




気になっていた雑貨屋さんに足を運んで、一通り見て。


薬局で日用品を買って……



少し歩き疲れたので、チェーンの喫茶店に入った。


コーヒーを頼んで、窓際のカウンター席に座る。

 
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なんだか彼と会話が合わない気がする……

 

 

 

 

つきあって二ヶ月の彼がいる。


彼と泊まった日の夜、寒波が来て雪が降った。


外に積もる雪を窓から眺めて、外に出る頃には随分と溶けてきていた。


雪が降った翌日は、空気が綺麗な気がする。


「なんか、いいねぇ」


雪でテンションが上がって彼に声をかけた。

 

彼は両手をポケットに突っ込んで「寒い」とだけ呟いた

 


裏道に差し掛かったマンションの入口に、つららを見つけた。

 

 

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彼の好きなものを否定したくはないけれど……

 

 

最近、ようやく彼氏が出来た


バイト先で私をずっと見ていてくれたとかで……最初は戸惑ったけれど、

とても優しい紳士な彼に心を打たれてつき合うことになったのだけれど……

 

彼と何度かデートを重ねるうちに、ちょっとした違和感を感じるようになった

 

 

いい人だと思う。

優しいとも思う。

 

 


けれど、彼の部屋に行った時に……

 

 

彼の部屋にある、彼の部屋に飾られたそれぞれが……

 

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なんだか私……独りな気がする……

 

 

結婚して7年の夫がいる。

子供が幼稚園と、お腹の中に子供が一人。


やんちゃな長女と、優しい夫と……それほど不満はなかったはずなんだけれど……


会社で転勤が決まったんだ。役職も上がるし、結果を出せば俺のやりたかった仕事が出来る。ついて来てくれるか?


住み慣れた故郷を離れることに不安は感じたけれど、


「応援するわ」


と答えた。

 

転勤して……まだ、近所に馴染めない

頼りの夫は仕事が忙しくなって、仕事の帰りは遅いし出張も増えた


娘は大好きなパパに構ってもらえなくて、よくゴネる。

さすが私の娘というか……まだ新しい土地でまったく馴染めない私の遺伝子なのか
娘も新しい幼稚園でうまく馴染めていないようだ。


今まで頼れていた親は遠い

妊娠中の体は、重い

 

手がまわらなくて、気力が足らなくて、出張で帰ってこない夫に弱音を吐いてみるも

 

そこをなんとか……頑張ってよ。俺も頑張ってるんだから

 

それは、解っているんだけど……


娘が幼稚園に行っている間に買い物に出かけて、自分の影をふと見かけて……

 

 

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今は確かに心地いいんだけど……

 


彼との関係は、半年ほど前からはじまった


一年ほど前に、私が居る支店に単身赴任で転勤してきた。

十近く年の離れた彼だったけれど、直属であるということと、大学が同じだということで親近感も手伝い
何かと支店で解らないことは質問をされ、答えているうちに親密になって……


気がついたら、関係がはじまっていた

 

子供ももう下の子が中学生にあがったとかで、
「毎週帰っても面倒がられるんだ」
という彼は、月に一度から二度、家に帰るだけで……


会社の寮ではなく借り上げ社宅ということもあって、土日だというのに彼との日程さえ合えば


彼の単身赴任先の家で
一人掛けのソファに腰掛けて、ぼんやりとテレビを見ることが出来る。

 

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休みの日には会えない彼を、つい考えてしまうの……

 

 

 

 


窓辺から外を見ると、やけに晴れた空が見えた。

 

 


晴れた休みの日は嫌いだ

 

 

 

彼は家族と楽しく出かけているんじゃないか、なんてことを考えてしまうから

 

 

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買ったけれど、つけられないマニキュア……

 

 

 

 

 

会社で気になっている少し上の先輩がいる


直属の先輩で、とても親切にしてくれて……

 


片想いをはじめて、かれこれ3年

 


なかなか近づくことが出来ないまま、月日が流れて……

 

 

 

先輩に彼女が居ることは知っている

 

 


知っているけれど、だからって諦められたら苦労なんてしないわけで。

大好きな先輩と、見たこともない先輩の彼女と……それは、勝手に私が参加しているだけの構図なんだけど

 

勝手にそう思っていたのに……

 

 

入ってきたばかりの新人の女の子が、やけに要領がよくて。

 

直属でもなんでもないのに、なんだかやたらと先輩に話しかけていて……

先輩もまんざらでもなさそうで……


私と、先輩と、先輩の彼女……その中に、急に割り込んできた新人の女子社員


先日の部署の飲み会で、彼女は先輩の隣に陣取って楽しそうに話し込んでいた。
適当にビールで口を湿らせながら、二人の会話が気になって

 

 

マニキュア、可愛いね。俺、あんまり詳しくないから解らないけど、ナチュラルな色っていいもんだね」

 

「えー。先輩の彼女はマニキュアとかしないんですかぁ?」

 

「あー。見たことない気がするなぁ……」

 

「そうなんだぁ」


そんな会話が聞こえて……

私は、そんな風に先輩に褒められたことなんてなくて

 

 

 


――つい、休みの日に買ってしまったマニキュア

 

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一生懸命仕事をしていると、彼氏はできないの!?

 

 

 

 

今の会社に勤めてかれこれ7年は過ぎた。

それなりのポジションも任されるようになって、バリバリやっていると昼休憩も早く済ませて仕事に戻りたい。


そんなときに見つけたのは会社の裏手にある中華のお店。


見つけた時は歓喜した

 

穴場

 

 

穴場ポイント。
外から見ると中が見通せない外観で、中に入ると意外に広い。
混雑はしているけれど、入って座れないわけではない。
リーズナブル。
激しく不味いわけではない。
料理が出てくるまでが驚く程早い。

 

 

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私に合う異性は、一体どんな人なの……?

 

 

 


二年近くつき合った彼と、別れることになって

 

あんまり気分が下がっていたから……


気分転換に一人で旅行に出かけてみた

 

 

目的も無く、ぼんやりと旅館の外を歩いていたら……

 

 


彼との思い出
彼との喧嘩
彼が別れを切り出してきた理由
彼に対して持っていた不満


色んなことが頭を駆け巡って来て……


私、どんな人が合うのか解らない……

 

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夫と顔を合わせる時間がなくて……

 

 

 

 


結婚して一年になる夫がいる


彼とつき合った期間は一年だけれど、会った回数は案外と少なかった。

 

 

仕事が忙しいから。結婚したら、一緒に居られると思って

 


そんなプロポーズだった。

 

 

バタバタと結婚が決まって、簡素に入籍を済ませて……

 

一緒に生活がはじまったけれど……

 

 

彼はほとんど家に居ない

仕事に出て、帰ってきて、ただお風呂に入って会話も無く寝るだけ。


先ほど夫から届いたメッセージは
今日、やっぱり遅くなるから。夕飯適当に食べるからいらない


今日は早く帰って来るかもって言っていたから……鍋にしたのに。

 

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彼、本当に結婚する気があるのかしら……

 

 

 

 

 

付き合っている彼氏がいる


付き合いはまだ浅いとは言え、いい年だし

 

 

結婚したいと思っているし、そうでなくちゃつき合わないよね

 

 

なんて最初の頃に言われていたから


もちろん私はその気まんまんなんだけど……

 

 

 


なかなか先に進んでいる気配がなくて。

 

 

 

どうなのかなぁ?

 

なんて女の私から言いたくないし。

 

 


天に流れを訊くつもりで、神社でおみくじを引いてみた。



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元彼の歯ブラシが捨てられないんだ……

 

 

 


同棲していた彼が居た


このまま結婚するんだろうと思っていたのに……

 

 

 

 

俺、他に気になる子が出来たから

 

 

 


つきあって5年目の衝撃

 

 

 

元々、一人暮らしをしていた私の家に転がり込んできた彼だったから……

 

さくさくと荷物をまとめて出て行った半年ほど前。

 

 

 

友達には
「良かったんだよ。先は見えなかったし、それにちょっとダメンズ入ってたじゃん」

 

 

なんて言われて

 

 

そうだよね。

 

 

なんて答えたけれど……

 

 


まだ

捨てられない彼の歯ブラシ

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私は一体何をしているんだろう……

 

 

 

 

 

一人で車を飛ばして海辺に来て……

 

吹き付ける風に髪を乱されても一人だから気にすることもなく。


とぼとぼ歩いていたら……


愛の誓いだか知らない南京錠スポットが目に付いた

 

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あれ? あの時も、今も……私って……独り???

 

 


会社が長期休みに突入したので
目的もなくフラフラと話題のケーキ屋に足を運んで舌鼓を打った後


中学だかの頃によく足を運んだ図書館が近くにあることを思い出し
ふらりと立ち寄った。

 

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友達の結婚式に行ってみたんだけれど……

 

 

 

 


結婚式の案内が届いた。

 

大学時代のに仲良くしていた中の一人で、時々連絡をとっていた子でもあった。

共通の友達は就職を機に県外へ行ってしまったことと、どうしても日程が合わないとかで

「来てくれると嬉しいんだけど、他には知り合いがいないからと思って」

気遣ってくれた友達に、「祝い事だから行くよ」と、参加の意思を伝えた。

 

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彼とやり直したいのだけれど……

 

 

 

 

 

一年ほど付き合った彼との、


なんてことのない喧嘩だった。

いつもの喧嘩だと思った。

 

単なる痴話喧嘩だと思った

 

 

デート途中に立寄った喫茶店で、ちょっとした会話のすれ違いから起こった

 


単なる痴話喧嘩だと思ったのに……

 

 

 

あのさ。もう、ダメだわ

 

 

 

急に、彼が言い出した。

 

 


もう、やっぱりお前とはやっていけない。考えてたけど、俺たち合わないよ

 

 


「えっ、そ、そんなことないよ!」

 

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